インド人は三食カレーを食べるか

インド在住。現地での生活や食べ物の話等々。日本人ですが毎日何かしらカレーを食べてます。

オレンジペコって何? 紅茶についてインド人に聞いてみた

time 2016/07/29

オレンジペコって何? 紅茶についてインド人に聞いてみた

先日日本へ帰国する際、お土産にレトルトのインドカレーと紅茶を買って帰りました。カレーの方ははおおむね好評だったのですが、紅茶への反応は、特に可もなく不可もなく。僕も飲んではみましたが、「まぁ、普通の紅茶だね」以外の感想は特にありませんでした。

ところが先日、生徒のお父さんが、お土産にダージリンティーとマンゴーティを持ってきてくれまして。その紅茶が、香りが良くてとても美味しかったんです。
そのお父さんは紅茶商をしている方で、いわばその道のプロ。自分で買った紅茶の味とあまりにギャップがあったのでそのときの話をすると、

「あなたの買った紅茶は、たぶん賞味期限が古いやつだね」

との事。続けて彼は、

「紅茶は賞味期限が長く、3年間ほどは問題なく飲める。ただし、香りも味も1年保存したあたりから弱くなりはじめ、2年もすると香りが飛んでしまう。残念ながら、そうなった商品の製造年月日を張り替えて売られている粗悪な商品も多い。今日持ってきた紅茶は、今年パックしたものだから香りが強いんだ。」

といった話を教えてくれました。
僕が紅茶を褒めたのが嬉しかったらしく、彼はその後紅茶のウンチクを2時間ほど講釈して帰ったのですが、その話が結構面白かったので、今日紅茶についていくつか書いてみたいと思います。

※素人が聞きかじった、うすーい知識です 笑
 紅茶好きの方、詳しい方は読み飛ばしていただければ幸いです。

1.そもそも紅茶って何?
発酵茶の一種。日本で飲む緑茶も、中国のウーロン茶も、基本的には同じ種類の植物の葉っぱから作られる。
違うのは製法。日本の緑茶は発酵させず、蒸して作る無発酵茶。ウーロン茶と紅茶は、葉をこすったりもんだりしたあとに発酵させて作る発酵茶。ウーロン茶と紅茶の主な違いは発酵の度合いで、紅茶の方が発酵度が高い。

2.ダージリン、アッサム、ニルギリって何?
紅茶の産地。
知ってる人が読んでたら「バカは白湯でも飲んでろ」と怒られそうですが、僕はそういう紅茶の種類だ、と勘違いしてました。産地によって、環境、収穫法、製法が異なり、味も変わるとの事。

・ダージリン
インド北東部の産地。標高が高く急な斜面の土地で、規模の小さい農園が多い。
反面、その環境のため、香りが強く上質な茶葉が育つ。
機械化が認められておらず、摘むのも加工も手作業。基本的に高級。

・アッサム
ダージリン同様北東部に位置する。世界最大の紅茶産地で、インド紅茶の50%以上のシェアを誇る。
機械化、システム化が進んでおり、安定したクオリティの茶葉の大量生産が可能。
CTCと呼ばれる、茶葉を細かくちぎって丸める製法の茶葉が有名。

・ニルギリ
ダージリンやアッサムから遠く離れた、インド南西の産地。
スリランカに近いため、セイロンティーに似た味わいや香りがあると言われる。
あまり取り扱ってないので実はあまりよく知らない(お父さん談)。

3.オレンジペコって何?
茶葉の等級。オレンジフレーバーの紅茶ではない。
茶葉の等級は、紅茶の品種ではなく、その茶葉が茶ノ木のどこに生えていたものかで変わる。オレンジペコは、新芽のすぐ下に生えた若葉の事を指す。
オレンジペコよりも下の方に生えている葉がペコ、その下のさらに大きな葉がスーチョンというように、等級が下がっていく。
紅茶葉として主に使用されるのは、基本的にペコくらいまで。

4.アールグレイって何?
フレーバーティ(果物や花で香り付けをした紅茶)の一種。ベルガモットというかんきつ類の皮から作られる、精油を使って香り付けした紅茶。製法は違うが、分類的にはアップルティ、マンゴーティなどのくくりに入る。

5.紅茶の高級度ってどう決まるの?
産地、農園、品質、収穫シーズンなどによってさまざま。
ワインのようなもので、一概には決められないとの事。

・産地、農園
機械化されていない製法や品質、知名度から、ダージリンには基本的に高級。
中でも、キャッスルトン農園などの有名な農園の茶葉は高値で取引される。

・ティップス(新芽)の量
OP(オレンジペコ)に含まれるティップス(新芽)の量が多ければ多いほど、品質が良いとされる。
オレンジペコのうち、新芽を含む上質な若葉が入っているとFOP(フラワリーオレンジペコ)。さらに上質な新芽・ゴールデンティップスを含むと、GFOP(ゴールデンフラワリーオレンジペコ)。この上に、F(ファイン)やらS(スーパー)やら、修飾がたくさんついていき、最終的にはSFTGFOP1(スーパーファインティッピーゴールデンフラワリーオレンジペコ・ナンバー1)みたいな、小学生の考えた必殺技みたいな等級名になる。ただし、名前の付け方に明確な基準は無く、基本的に各々の茶園の自己申告らしいので、あくまで参考程度。
上にあるような長い等級名が付いているからといって、必ずしもおいしくて高級、というわけではない。

・収穫シーズン
紅茶は収穫シーズンによって、香りや味が異なるとの事。
ファーストフラッシュ(初摘み)、セカンドフラッシュ(その年の2回目)、オータムナル(秋の収穫)などで分けられ、一般的にはファーストフレッシュが高価になる事が多い。
ただし、各シーズンで味に特徴があり、セカンドはファーストよりクオリティが下がる、とかそういうことではないらしい。この辺は好みとの事。

以上、生徒のお父さんに聞いた話や、気になって自分で調べた補足などをまとめてみました。他にも、おいしい紅茶の入れ方や、茶葉の見分け方も聞いたのですが、ボロが出ないうちに、このへんでやめておこうと思います。

ちなみにインド人はチャイを毎日何倍も飲みますが、牛乳、スパイス、砂糖をたっぷり入れて飲むため、茶葉へのこだわりも知識も無いとの事。ストレートティを砂糖なしで飲むのは一部の愛好家だけで、ほとんどの高級茶葉は海外に輸出されているそうです。
という訳で、折角できた面白いコネなので、そのうち時間が出来たらダージリンやアッサムの茶畑見学とかも行ってみようと思います。

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