インド人は三食カレーを食べるか

インド在住。現地での生活や食べ物の話等々。日本人ですが毎日何かしらカレーを食べてます。

インドで痔の手術を受けた話

突然ですが、インドで痔になりました。

とても個人的かつ恥ずかしい話なので記事にしようか迷いましたが、もしかしたら同じような悩みを持っていらっしゃる在インドの方々がいるのではないかと思い、今回は痔覚(私たち”痔主”は痔を自覚することをこう表現します)から手術、完治に至るまで、インドで痔になるとどうなるのかを、事細かに書いてみたいと思います。シモの話が続きますので、苦手な方は「前に戻る」ボタンをお願いいたします。

1.痔覚に至った経緯
実は一年ほど前から、排便後トイレットペーパーに少し血が付いたり、少し違和感があったりしたため、うっすらと痔である事には気づいていました。ただ、日常生活には全く影響がなかった事、ほとんど痛みが無かった事などから、日本から持ってきた市販の軟膏を塗るにとどまり、そのまま放置していました。

12月頃になると、両足の付け根あたりに小さな凹みががある事に気づきました。用を足した後、インド式の手動ウォシュレットを当てると強い痛みを感じるようになり、時折膿のようなものが出る事があったため、この時点でかなり不安になった事を覚えています。それでも、経験者の方が言うような「座れないほどの激痛」や「大量の出血」が無かったため放置していたのですが、とうとう日本から持ってきた薬が切れてしまい、病院へ行く事を決意。幸いプネ市内にはインド国内で有名な肛門科があったため、とりあえずそこへ行ってみる事にしました。

2.初診療から手術まで

インドに長く在住の方はご存知かと思いますが、インドの私立病院は基本的に清潔で、設備も整っている事が多く、意外としっかりとした治療を受けることが可能です。プネ駅近くにある小ぎれいなビルへ入りエレベータで上がると、ホテルのレセプションのような受付。特に予約をしないで行ったのですが、運よく空いているドクターがいるとの事で面談OK。前払いの診察料600ルピー(ドクターとの面談、カウンセリング料)を払って診察室へ入ります。

小さい診療用のベッドに寝かされ、一通り検査をされます。お尻にカメラを入れられるのですが、その時の動画映像が私の携帯に転送されてきたのには驚きました。グロいのであまり見たいものではないですが、さすがはスマホ先進国インド。

診察の結果は「痔ろう」。肛門内の小さなすき間に菌が入る事で患部が化膿、トンネル状に症状が進み、最終的には肛門外へ繋がってしまう病気です。薬等で自然治癒する可能性がかなり低い症状で、なるべく早く手術が必要、と言われてしまいました。

診療後は手術のスケジュール調整や料金の説明。私の場合は、瘻管(膿のトンネル)をレーザーでくりぬく手術で、料金は8万~10万ルピーとの事。インドのレーザーなら8万円、ドイツのレーザーなら10万円で、それぞれ完治までの期間が変わるそうです。思った以上の出費に凹みつつ、万全を期すためにドイツ製を選択。この時に健康保険を使用することを申告する必要があります。(保険請求については別記事で後日書こうと思います。)

初日は最初に払った診察料の他に「検査費」「薬代」がかかり、合計3000ルピーほどを支払いました。手術は1週間後。日帰り可能との事ですが、念のため週末の土曜日を指定しました。

3.手術当日

当日は、朝9時以降、食べ物や水の摂取を禁止されます。朝食は食べても良いとの事でしたが、特に食欲もなかったため何も取らず。予約時間の11時に病院へ行くと、個室へ通されました。

個室では、採血をされたり、浣腸で腸内を洗浄されたり、注射を打たれたり。手術への準備が淡々と進みます。この時少し困ったのが、看護師さんが英語を話せない事。2年のインド生活の中で何度か病院へは行きましたが、基本的に看護師さんや検査技師さんには英語が通じない事が多いです。彼らからの指示が正確に理解できていないのでは?と不安を感じ、受付で相談したところ、英語を話すカウンセラーのような方がつきっきりで対応してくれました。

いよいよ手術の時間です。手術用ベッドに足を伸ばした状態で座らされ、腰から下半身麻酔の注射を打たれます。背骨への注射と聞いてビビりましたが痛みは思ったほどではなく、しばらくすると麻酔が聞いてきたのか、足が重くなりました。温泉に入っているような暖かさを感じます。診察台に仰向けにされ、何かをされているのは分かるのですが、痛みや不快感も特に感じません。「そろそろ切ったり焼いたりが始まるのかなー」と思った直後に「無事に終わったよ」と言われたので拍子抜けでした。時間にしてトータル10分から15分程度だったと思います。

手術後は足が動かないので、ストレッチャーで個室まで運ばれます。3時間ほどゴロゴロしていると足の感覚が戻るとともに、下腹部に若干の不快感と鈍痛を感じました。その後さらに2時間ほど昼寝をした後は痛みが落ち着いため、術後の説明を受けて無事退院する事ができました。

4.術後から完治まで

経過は思いのほか順調で、手術から2日後の月曜は普通に出勤していました。ただ、患部から浸出液という傷を治すための液体が絶えず流れてくるため、日中は女性用のパットが必需品でした。帰宅後は、洗濯たらいにお湯をためて患部を洗浄。飲み薬以外は特に処方されなかったため、洗った後はそのまま放置していました。

唯一困った事と言えば食生活。ドクターから「一週間はノンベジ・辛い物は禁止。基本的に消化に良い物を食べる事」と言われていました。仕事上出先で食事をとる事が多いため、以前はローカルのレストランを利用していたのですが、基本的にインドの食事はスパイスたっぷり油たっぷりな為NG。日本であればうどんなんかが良いらしいですが、そんな物は当然無いので、ほぼ毎日バナナを持参していました。夕食はトマトパスタや野菜スープなどを中心の生活。下痢になると再発の危険があると脅されたため、アイスクリームやZOMATOのデリバリーは極力避けるようになり、結果3キロほど痩せました。

術後約1か月半が経った現在、痛みや違和感はほとんど無くなり、ほぼ完治した、と言っていいのではないでしょうか。結論としては、

・インドで痔になっても、特に問題なく治療は受けられ、医療レベルは高い
・治療費はトータルで9万~13万ルピー。高いので保険利用は必須
・術後の食生活は日本以上に要注意

といった感じです。色々と不安はありましたが、手術を受けた事にはかなり満足しています。もっと早く受ければ良かったなーと。

インドで生活をしていると、車での移動が多く運動不足になりがちで、食生活も乱れがちになるため、痔になるリスクは高いと思います。いざ痔になっても安心して治療は受けられますが、まず痔ならない事が何よりのため、運動を習慣化したり、定期的に食生活を見直したりしないとなーと思いました。

おまけ

インドらしく、アーユルヴェーダの薬が処方されました。やたらファンシーな見た目ですが激マズ。古い畳と押し入れの味がします。

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